子供が中学生になったら、勉強で使う電子辞書を買った方がいいのかな、と思っている方も多いかと思います。
電子辞書と一口にいっても、今は小学校低学年向けのものから、社会人向けのものまで、いろいろなタイプが発売されているんですよね。
小学生用の電子辞書が家庭学習に便利家庭学習レシピ
中学生向けの電子辞書も、もちろんあります。
でも、いま電子辞書と聞いて、こんな疑問を持ちませんか?
私もそう思っていたんですが、家電のお店で実際に機種を手に取ってみて、パンフレットもよく読んで、電子辞書に対するイメージが変わりました。
中学生の勉強用に、電子辞書をおすすめする理由を、この記事に書いてみたいと思います。
目次
電子辞書とは
電子辞書とは、辞書や百科事典をデータ化したもののことですが、そのデータを閲覧するための端末のことを「電子辞書」と呼ぶことが多いです。
使う人の年代や目的に合わせて、様々なタイプの電子辞書が発売されています。
一台に国語、漢字、英和、和英など、学習に使う辞書のほか、英語学習用の音声付のコンテンツ、様々な参考書や問題集が入っている場合もあります。
電子辞書の端末は、折り畳み式のものがほとんどで、片面にキーボード、もう片方の面に液晶画面があります。指で操作することもできますが、キーボードのキーも画面も小さいので、タッチペンを使う方が操作がしやすいです。
電子辞書のメーカーは?
主なメーカーは…
- CASIO(カシオ)
- SHARP(シャープ)
この2つのメーカーから、使いやすい電子辞書がいろいろと出ています。
どちらにも、中学生向けの電子辞書もあります。
中学生向けの電子辞書とは
中学生は、日々こんな勉強をします。
- 宿題
- 予習、復習
- テスト勉強
- 高校受験の勉強
- 英会話の学習
- 英検など語学の検定試験対策
こういった勉強をするのに役立つコンテンツが、中学生向けの電子辞書にはぎゅぎゅっとたくさん詰まっているんです。
例えば、カシオの中学生向け電子辞書である「EX-word XD-Z3800」の収録コンテンツを見てみると…
- 百科事典(ブリタニカ国際大百科事典、日本大百科全書)
- 主要5教科(国語、数学、理科、社会、英語)の調べものをするための辞書、事典
- 主要5教科の参考書
- 主要5教科の問題集
- 英語音声付の学習コンテンツ(ラジオ基礎英語など)
- 英検対策の参考書、問題集
- 英単語、熟語学習用のテキスト
- 漢検対策の問題集
- 百人一首、国語名作集、日本文学2000作品、世界文学1000作品、和歌、俳句集など国語学習に役立つ作品集
- クラシック名曲1000フレーズ
ここにはとても書ききれないぐらい、たくさん入っています。国語辞典が1つ、英和が1つとかではなく、国語辞典だけでも何冊も入っています。
もう、全部使いこなすのは到底無理だろうというぐらいです。
電子辞書の場合、たとえ何百冊の辞書が入っていても、場所を取るわけでもないですし、「こんなにいらないだろうけど、とりあえず入れとけ~!」という感じなんでしょうかね。
とにかく、コンテンツのボリュームの多さにはびっくりするぐらいです。
特に英語学習に役立つコンテンツが充実
「EX-word XD-Z3800」には、電子辞書用に編集された「NHKラジオ基礎英語1~3」「ラジオ英会話」がどーんと一年分入っています。
もちろん音声も、繰り返し聴くことができます。(ただし、最新のものではなく、数年前の番組が一年分となっています)
他にもネイティブ発音コンテンツが、山ほど入っています。
- キクタンシリーズ
- 中学英単語ターゲット1800
- 毎日ウィークリー
- 英会話とっさのひとこと辞典
- 7日間完成英検予想問題ドリルシリーズ
等など…
学習に関係のないコンテンツがない
ここまでは、たくさんの役立つコンテンツが入っていますよ、ということを書きました。
でも、中学生向けの電子辞書として、たくさんのコンテンツが入っていること以上に重要なのは、これです。
学習に関係のないコンテンツが入っていないこと
この点スマホとは大違いですので、子供はガッカリ(笑)、そして親は安心ですよね。
(子供はガッカリと書きましたが、勉強する時は勉強に集中できる環境の方がいいと、わかってくれるはずです)
紙の辞書を使った方がいいのでは?
昔から勉強に使われる辞書というと、紙の辞書でした。もちろん今も紙の辞書は中学生によく使われています。
学校では電子辞書は持って行けない規則になっているところが多いと思います。大人になってからも、いつでもどこでも電子辞書やスマホ、パソコンなどを使えるとは限りませんので、紙の辞書の引き方も、しっかり覚えた方がいいです。
ただ実際、持ち運びのしやすさ、操作性の良さ、音声を始めとして紙の辞書にはない学習に役立つ機能が多いことなどから、電子辞書、スマホ、パソコン等が、調べものに使われるようになっています。
高校生になるとスマホを使っている子の割合は約95%にものぼるという統計データもあります。(内閣府「青少年のインターネット利用環境実態調査」平成28年度の結果より)
高校、大学と進むにつれて、紙の辞書はほとんど使わなくなる人が多くなるのが現状です。
スマホがあれば電子辞書はいらないのでは?
中学生になると、かなりの割合でスマホを持っている子がいます。先ほどもご紹介した、内閣府の「青少年のインターネット利用環境実態調査」平成28年度の結果によると、中学生のスマホの利用率は、約52%となっています。
と思う方もいるかもしれません。
でも、勉強中にスマホを使ってもOKということにしてしまうのは、とても危険です。
スマホには、勉強に使う用途以外に、ゲーム、音楽、SNS、動画、マンガと、勉強の妨げになる誘惑がいっぱいですよね。
そういった余暇に楽しむコンテンツと、仕事や勉強の時に使うコンテンツを、自分の意志で使い分けられるようになっていってほしいとは思いますが、小中学生には、それはまだ難しいんじゃないでしょうか。
うちの子供はスマホを持っていますが、勉強をする時間帯は、ゲーム、SNS、マンガ、動画、ブラウザ等のアプリを使用できないように設定しています。
すると、なんとかスマホを使おうとして「自主勉の調べものをするのにスマホを使いたい」とか言い出すんですが、ダメです。
許可してしまうと、ズルズルと、勉強中にスマホを使っていいことになってしまうことが予想できるので、例外なくダメということにしています。
インターネットで勉強の調べものをしたいときは、時間を決めて居間のパソコンを使わせます。親のスマホを時間を決めて使わせることにしてもいいと思います。
とにかく子供が自分のスマホを自由に使える状態で、勉強に集中するのは難しいと思うんです。(お子さんの性格にもよるとは思いますが…)
その点、学習に関するコンテンツだけが入っている電子辞書なら、サボローの誘惑はほとんどないはずです。
いや、電子辞書でも、数学のテスト勉強中なのに、英語学習コンテンツである「リトルチャロ」を見てしまう…ということはあるかもしれません。
それでもテスト勉強中なのに友達とスマホでLineを送りあい勉強の邪魔をしあったり、おもしろ動画をえんえんと見てしまったりするよりは、ずっとマシだと思うんですよね。
そのうちハッと気づいて、「リトルチャロ」見てるより、集中して早く勉強を終わらせてから遊ぼう、と思うかもしれませんし。
こういった理由で、スマホを勉強に使うのは小中学生には無理があると、私は思っています。
中学生向けの電子辞書はこれがおすすめ
中学生向けの電子辞書のメーカーとしては、最初の方にも書いたように、SHARPとCASIOがあります。
2018年にそれぞれのメーカーから中学生向け電子辞書の新機種が発売されています。
- CASIO「EX-word XD-Z3800」
- SHARP「Brain PW-SJ5」
この2つの機種、どっちを選んだらいいのか、仕様やコンテンツを比較してみました。
両方に共通していること
CASIO「EX-word XD-Z3800」とSHARP「Brain PW-SJ5」、両方に共通するのは次のようなことです。
- 「ラジオ基礎英語」「ラジオ英会話」「リトルチャロ」が入っている
- 英検対策の学習ができるコンテンツがある
- 漢検対策の学習ができるコンテンツがある
- その他中学生向けの電子辞書としてぜひ欲しいと思えるコンテンツは、どちらにもじゅうぶんに入っている
- 有料の追加コンテンツをインストールすることができる
- microSDカード利用可能
次に、両社の違うところを探してみました。あまり大きな違いはないのですが、商品を比較してみると、主な収録コンテンツ、画面など次のような多少のちがいがありました。
※製品の画像が表示されない方は、ブラウザやアプリの設定でコンテンツがブロックされていないかどうかご確認ください。
CASIOの中学生向け電子辞書「EX-word XD-Z3800」
- 英和辞典:「ニューホライズン英和辞典」「初級クラウン英和辞典」「エースクラウン英和辞典」「ジーニアス英和辞典」
- 国語辞典:「小学館 デジタル大辞泉」「明鏡国語辞典」「旺文社 標準国語辞典」
- 漢和辞典:「大修館書店 新漢語林」
- 百科事典:「小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)」「ブリタニカ国際大百科事典」
- 画面:5.3型タッチパネル(5.0型 528×320ドット TFTカラー液晶)
コンテンツの総数170! キクタンシリーズ等、メジャーな参考書や問題集がたくさん入っています。
CASIOの中学生向け電子辞書「EX-word XD-Z3800」をAmazonで見てみる
SHARPの中学生向け電子辞書「Brain PW-SJ5」
- 英和辞典:「ジーニアス英和辞典」「レインボー英和辞典」
- 国語辞典:「三省堂 スーパー大辞林」、「明鏡国語辞典」、「旺文社 標準国語辞典」、「小学館 例解学習国語辞典」
- 漢和辞典:「学研 漢辞源」
- 百科事典:「ブリタニカ国際大百科事典」「学研 ニューワイド学習百科事典」
- 画面:5.5型WVGA+カラー液晶(854×480ドット、横121.1mm×縦68.0mm)
- タッチパネル対応
二つ折のデザインですが、360度オープンすることができます。片手で持ち、効き手にタッチペンを持って使用しやすくなっています。
SHARPの中学生向け電子辞書「Brain PW-SJ5」をAmazonで見てみる
- 画面の見やすさはSHARPの「Brain PW-SJ5」の方が上
- 360度開いて片手で持ちやすいのはSHARPの「Brain PW-SJ5」
- 収録コンテンツの総数はCASIOの「EX-word XD-Z3800」が多い
- 好みですが、使いやすい参考書や問題集がそろっているのはCASIOの「EX-word XD-Z3800」方かな?
- 値段はお店によって違うがCASIOの「EX-word XD-Z3800」の方が安いところが多い
といった感じで、デザインの好みなどで選んでも、それほど大きな差はなさそうだと思っています。
電子辞書は、中学生になるお子さんに入学祝いとして送っても、とても喜ばれるものだと思います。
勉強に役立ち、毎日使える中学生向けの電子辞書。お子さんの中学生活のパートナーとして、選んでみてはいかがでしょうか。