中学生になる子供にスマホを購入しました。ここでは、スマホを子供に持たせるにあたり、わが家が決めたルールについて書いてみたいと思います。
スマホを持たせることで、心配なことはたくさんあります。
便利でいいことばかりではないと知っていながら、子供にスマホを持たせることにしたのですから、ルールを決めて子供に守らせることが親の努めじゃないかと思います。
スマホを持たせることにした理由や、スマホを持たせることで心配していることなどから、ルールを決めた経過をくわしく書いたら、長い記事になってしまいました。ルールだけ読みたいという方は、わが家の子供のスマホのルール10か条からお読みください。
目次
子供にスマホを持たせることにした理由
なるべくなら、子供にはスマホを持たせたくないと考える親御さんが多いと思います。うちもそうでした。
でも子供の周囲でスマホを持つ子がどんどん増え、スマホがないと不便に感じることが多くなりました。それでも、スマホはまだまだ早いと思い、キッズケータイを6年生まで使ってもらっていました。
チュー坊
今までスマホを持たせていなかったお家でも、中学校入学を機に買うと言っている人が多かったです。
ますます持っていない子は少数派になりそう…ということで、買うことにしました。
スマホを持っていた方が便利だと思うのは、こんなことです。
必要な時に連絡が取れる
中学生になると、行動範囲が広くなります。小学生の間は、習い事などどこに行くにも送り迎えをしていた家庭でも、中学生になったら、塾や、部活で出かけるような時も、一人で行かせるようになるケースが多いと思います。
交通事故や事件、自然災害など、いつ起こるかわかりません。ミサイルが飛んでくる可能性だってある昨今ですからね。
子供が外出するときにスマホを持っていれば、連絡を取る必要があるときには、お互い簡単に取ることができます。
待ち合わせや、あまり行ったことがない場所に迎えに行く際なども、スマホがあると本当に便利ですよね。
学校関係の連絡でスマホが必要な場合がある
小学校時代も、学校からの緊急連絡は、親のスマホや携帯電話へのメールで送られてきていました。
子供会やPTAの連絡網も、ここ数年で電話ではなく、LINEに変わりました。
中学生になると、親のスマホを学校関係の連絡に使うほか、子供たちが自分のスマホで部活やクラスのLINEグループを作っていて、そこに入っていないと必要な連絡を取りにくいということがあると聞きました。
電話の連絡網というのは、今考えてみると、手間のかかるものでしたよね。
友達との交流にスマホが多く使われるようになっている
これが子供たちにとっては、スマホを持ちたい最大の理由だと思います。
スマホを持っている子どうしで、LINEで楽しそうにやり取りをしていたり、連絡を取り合って休みの日に遊んだりするようになると、持っていない子はどうしても、「私もスマホほしい!」と親に懇願する流れになるんじゃないでしょうか。
小学生でも、夜かなり遅い時間まで、LINEで会話をしている子もいるようです。
昔では考えられないことで、本当に困惑してしまいますね。
その他の理由
他には、勉強に使うとか、調べものに使うとか、時計代わりだとか…
いろいろと、スマホを持っていると便利な理由はあげられますが、はっきりいってこれはたいした理由ではありません。
中学生がどうしてもスマホをほしがる理由は、やはり友達とつながるためというのが大きいと思います。
そして親としては、何かあった時子供に連絡を取る手段があると安心だから、というのが大きいです。
子供にスマホを持たせるにあたり心配なこと
子供にスマホを持たせるにあたって、こんな心配があります。
視力低下を始めとして使い方が悪いと健康への害がある。
スマホの画面を見過ぎると、視力が低下するといわれています。
また、ブルーライトや電磁波の問題もあります。
それに、家の中でスマホばかりいじっていて、運動不足になる心配もあります。
スマホに夢中になってやるべきことをやらなくなる
中学生は、勉強をし、体をきたえ、いろいろな経験をして人として成長する時期です。
スマホでSNSやゲームに夢中になりすぎて、そういった現実世界の大切なことがおろそかになってしまう子はたくさんいると聞きます。
ネットのいじめが心配
SNSで陰湿ないじめがあると聞きます。親としては自分の子供が被害者や加害者になるのでは、という心配があります。
他にもいろいろなネットのトラブルが心配
- 知らない人と連絡を取り合うようになってしまう。
- 個人情報が盗まれ他人に悪用される。
- 著作権や肖像権の侵害など知らず知らずのうちに違反をしてしまう。
- 詐欺などネット犯罪の被害にあう。
子供にスマホを使わせるということは、いろんなリスクがあるんですね。
ルールを決めるにあたり読んでみた本
子供にスマホやインターネットについての知識をわかりやすく解説してくれる本がたくさん出ています。
親も知らないことが多いので、一緒に読んで勉強しようと思い、2冊ほど買ってみました。
これは、問題形式でスマホやインターネットの知識を確認していき、最終的にスマホの免許をもらえるという、ユニークな趣向の本です。
このような、マンガでサラッと読めるようなものであれば、子供も嫌がらずに読むと思います。
親も読みましたし、子供にも読ませました。こういう本を、子供が自分から読むということはあまりないと思うので、親が買って読むようにすすめることが必要ではないかと思います。
本を読めば安心ということではなく、スマホやインターネットの知識はいくら勉強してもしきれないほどです。
新しい技術やサービスがどんどん出てくるので、これから先ずっと、なんとなく買って使うだけではなく、調べたり本を読んだりして知識を更新していく姿勢を持ち続けてほしいと思います。
わが家の子供のスマホのルール10か条
子供の性格(慎重なタイプかどうか等)、家庭の方針などによって、どんなルールがいいのかは大きく異なるとは思います。
あくまでのうちの場合、ということで書いてみます。
1. 危険な使い方はしない
歩きながら、自転車に乗りながらなど、危険なスマホの使い方をしないことを約束させます。
2. 出かけるときは必ずスマホを持ち、親からの電話には必ず出る
必要な時に連絡が取れるようにすることが、スマホを持たせる一番大きな目的です。
親からの電話には必ず出る。出られなかったときは、出られる状況になり次第親に電話をかける。
これができない場合は、持たせる意味がないので、スマホ禁止にします。
「常に居場所を確認し、しょっちゅう電話をするよ」という意味ではありません。
学校に行ったり、友達の家に遊びに行ったり、習い事や部活であったり、普段どおりの行動をしているときは、意味もなく電話をかけたり位置確認をしたりはしません。
いつもと違う場所に出かけているとか、帰宅時間が遅いとか、親として当然心配になるような時は連絡を取ろうとしますので、そういうときはちゃんと電話にでてほしいということです。
3. 安全に関するスマホの設定を勝手に変えない
セキュリティ関係、位置確認など、設定を変えてもらっては困るアプリは、フォルダにまとめておきます。
そこは勝手に変えたり、アンインストールしたりしないよう、約束します。
4. 親がスマホの内容を確認する可能性がある
基本的に、スマホを勝手に見たりはしません。
でも、あまりにも度を越してはまっている時や、様子がおかしいと感じたときは、親がスマホの使用状況を確認する可能性もあると、子供に言っています。
5. スマホを持っていい時間を決めてそれ以外は親が預かる
夜間、勉強中などは親がスマホを預かります。勉強の調べものにスマホが必要だとか言い出しますが、それを許すと勉強しながらスマホをいじる癖がついてしまうと思うので、ダメということにします。
スマホで音楽を聴きながら勉強をする子もいるそうですが、ダメです。学校でも塾でも、入試の時も、音楽をかけながら勉強はしません。音楽がかかっていないと集中できないようでは困りますよね。
勉強用に電子辞書を買うというのも一つの手だと思います。
小学生用の電子辞書が家庭学習に便利家庭学習レシピ
小学生の場合は、もっと制限して、使う時だけ1時間とか30分とか、貸し出すかたちにしてもいいと思います。
夜、自分の部屋にスマホを持って行って、何時まででもSNSをやっていい子が小学生でもいますが、よくないと思います。
うちは夜寝るときは親の部屋でスマホを充電させることにします。
6. データ容量を使い切っても補充しない
うちの子供のスマホは、毎月の高速データ通信容量2GBというプランで契約しています。
これを使い切って低速通信に制限され、まともにネットができなくなったとしても、データ容量を追加で購入はしません。次の月になるまで、我慢してもらいます。
これは厳しいかもしれませんが、中学生がそんなにネットを使う必要はないという方針です。
家でWifiに接続できますし、外で動画を見たり、ゲームや音楽をダウンロードしたりしないことに気をつければ、じゅうぶん間に合うと思っています。
ただし、これは、必要な連絡は電話回線による通話でできるプランで契約しているからできることです。
電話回線による通話ができないタイプの契約をしている場合は、これは不可能になりますよね。
必要な時に連絡が取れることが、子供にスマホを持たせる一番の意義ですから、データ容量を使い切ったら補充してやる必要があります。それで結局パケットを買い足して使う癖がつかないよう、注意が必要だと思います。
7. ネットは匿名ではないし一生残ると思っておくこと
これから一生、世界中の誰に読まれてもいい言葉、誰に見られてもいい画像しかネットにあげてはいけない、ということです。
8. 中学生としてやるべきことをちゃんとやること
スマホに夢中になって、やるべきことを後回しにしたり、やらずにすませたりしないこと。
学校の宿題、将来の目標に近づくための勉強、家の手伝い、部屋の掃除、ごはんを食べること、夜はしっかり眠ること、お風呂や歯磨き…
こういったことがおろそかになるようなら、スマホは禁止します。
学校の成績が入学時よりかなり下がった場合は(具体的に数字で決めます)、上がるまでスマホは解約します。
9. 健康を損なうと判断した場合はスマホを禁止する
視力が急激に落ちたり、身体をあまり動かさなくなって急激に体形が変わったり…といったことが考えられます。
健康面で悪い影響があると判断した場合は、スマホは当然禁止します。
10代は、スポーツなどで体を鍛えることも大事だと思っています。
スマホばっかりやって体力が落ち、不健康にならないようにしてほしいです。
10. スマホやインターネットのいい使い方を学ぶこと
スマホやインターネット、コンピューターなどに詳しくなってほしいと思います。
そして、自分や人のためになること、いいことに使ってほしいです。
ゲームを取り放題で、おもしろい動画をいくらでも見られる機械としてしか使えない人になってほしくないです。
さいごに
このようなルールを決めて、子供とよく話し合いました。
子供の友達の中には、もっとゆるいルールの子もいますし、お家の方針でまだスマホを持たないという子もいます。
これを読んだ方の中にも、ゆるすぎると思う方もいれば、厳しすぎると思う方もきっといるだろうと思います。
友達との比較で、不満を持つということは当然あるかもしれませんが、「なんでも友達と一緒ではない。うちにはうちの方針がある」ということを、スマホのことに限らずですが、子供が理解してくれるよう、何度も話す必要がこれからもあるだろうなと思っています。
ルールは、最初ゆるくしてしまうと、後から厳しくしようとしても、子供が抵抗してうまくいかない可能性が高いのではないでしょうか。
最初は厳しすぎるかな、というぐらいのルールにしておいた方が、あとで調整しやすいと思います。
しばらくこれでやってみます。
ここからは2019年1月24日の追記です。
追記:子供にスマホを持たせて1年たった感想
小6の後半に子供にスマホを買い与えてから、1年ちょっとたちました。
うちは「本当は子供にスマホなんて持たせたくない。でも周りの子がみんな持っているから…」と、いわば周囲に流されて購入してしまった派です。
1年使わせてみてどうかという感想を書いてみます。
まずは、スマホを持たせていてよかったと思うことから…
- 待ち合わせ等の連絡用に、スマホを持っていると便利。逆にスマホがないととても不便を感じるようになった。
- 子供が出かけている時、スマホを持たせているといつでも連絡を取れるので便利だし安心。
- 友達やクラスのLineグループに入り、なくてはならないコミュニケーションツールになっているらしい。
- 音楽、ゲーム、読書など、いろいろ楽しんで使っているらしい。
- 調べもの、勉強にも便利に使っている。
一方、心配なこともあります
- 常にスマホを使いたがるようになった。中毒ではないかと思うことがある。
- Lineいじめがあるという話を聞くこともある。Lineいじめとまでいかなくても、誤解や行き違いから不愉快な思いをすることもあるようだ。
- 動画、ゲームを、放っておくと何時間でもえんえんとやっている。
- 子供にはちょっと…と思うようなゲームが流行っている。リアルな暴力的表現、課金、見知らぬ人とのチャット(ボイスチャットをするゲームもある)など…
- スマホを使うにあたってのルールを決めているが、守らせるのは大変。
小中学生のお子さんに、スマホをまだ買わなくてもいいと思える状況にあるなら、正直、買わないことをおすすめしたいです。
スマホ持ってないと友達の輪に入れない、等と子供に訴えられると思うので、難しいところだとは思いますが…
スマホのゲームについて
スマホゲームに限らず、ニンテンドースイッチなどのゲーム機でできるゲームもそうですが、このごろ不安に思っていることがあります。
これ書こうかどうしようかとても迷います。
実際一度書いて投稿し、すぐに消したりしています。
批判的なことを書くと面倒が起こるかもしれないし、かたいこと言うオバサンと思われるだろうし、私が不安に思っていることはただ考えすぎなだけで、実際はなんでもないことなのかもしれないし。
でも書かないでいると後悔しそうな気もして。
だから書きます。
親は自分の子供がどんなゲームをやっているのか、自分でプレイして確かめた方がいいです。
ネットでゲームの評判を検索したってダメです。ネットでゲームについてレビューしている人にとって、他人の子供がゲームにはまってどうなろうと知ったこっちゃないんです。
子供がゲームのせいでどうにかなっても、ゲームを作っている会社も、スマホを作っている会社も、ゲームのレビューをしている人も、責任を取ってくれはくれませんし、子供を助けてもくれません。
子供がゲームにはまって悪影響を受けるとしたら、それは、親の責任です。
そして困るのは、子供です。
ゲームは、子供が場合によってはとんでもなく長い時間を費やすものです。親は、自分でそのゲームをやって判断してください。
うちでは、いくつかのゲームを禁止にしています。
禁止する基準は、親の独断と偏見です。
親がやってみて、これは子供にやらせたくないと思ったものを禁止します。それでいいというか、それしかないんじゃないですかね。
みんなやってるから
有名な会社が発売しているものだから
禁止されてないから
そういう理由で、子供にやらせるゲームを決めて、本当にいいんでしょうか。
スマホを子供に持たせる親の責任は重い
スマホが急激に普及し始めたばかりです。子供がスマホを使うとどうなるか、まだ誰にもわかっていません。
5年後、10年後に、
あの時だれも教えてくれなかった
子供にスマホ持たせても害なんてないよっていう意見ばかりだった
と後悔しても遅いです。
自分の目で確かめて、自分の責任で、子供を守ってください。