中学生にスマホを持たせるにあたり心配なことのひとつとして「視力が低下するのではないか」ということがあります。
これを知りたいと思い、調べてみました。
子供の視力に関する統計調査結果
文部科学省が行っている学校保健統計調査に、視力に関する調査もあります。
文部科学省が、学校における子供の発育や健康の状態を明らかにするために行っている調査。平成29年度
- 調査の対象:満5歳から17歳までの子供
- 調査実施校数:幼稚園から高校まで合計7755校
- 発育状態の調査対象数:695,600人(5.1%を抽出)
- 健康状態の調査対象数:3,405,501人(24.9%を抽出)
文部科学省のサイトには、小数点2位までのデータがありますが、以下では概要を見やすくするために、四捨五入して整数で表示します。
平成29年度の学校保健統計調査によると、中学生の裸眼視力(めがねをかけないときの視力)が1.0未満の人の割合は、
幼稚園 | 24% |
---|---|
小学校 | 32% |
中学校 | 56% |
高校 | 62% |
中学校の推移を見てみると、
中学校
平成19年度 | 51% |
---|---|
平成24年度 | 54% |
平成25年度 | 52% |
平成26年度 | 53% |
平成27年度 | 54% |
平成28年度 | 55% |
平成29年度 | 56% |
と、増加傾向にあり、平成29年度は過去最悪の数字になりました。
平成29年度の裸眼視力が0.3未満の人の割合は、
幼稚園 | 1% |
---|---|
小学校 | 9% |
中学校 | 26% |
高校 | 34% |
となっています。
子供たちの視力低下の対策、真剣に考えないとまずいんじゃないでしょうか。
現代の子供の視力が低下してきている原因は?
スマホやゲーム、パソコンの影響ではないかと言われています。
近くのものを見る時は、目の筋肉が緊張します。この状態が長く続くと、遠くを見る時にも緊張がゆるまなくなります。ピントが合わない状態となり、ものがぼやけて見えるのです。
またブルーライトの悪影響もあるのではないかと言われています。
ブルーライトについては、こちらの記事もお読みください。
スマホのブルーライトに3つの対策
視力低下をおさえるための対策は?
じつはうちの子供も仮性近視で通院した経験があるのですが、その際に眼科の先生からこんなことを注意されました。
- 悪い姿勢で読書やゲーム、スマホの操作をしない。
- 暗いところで読書やゲームをしない。
- 本、スマホ、ゲームの画面を目に近づけすぎない。
- 読書や勉強を1時間やったら、5分は目を休める。
- ゲームを30分やったら、5分は目を休める。
目を休める方法は?
- 遠くのものを見る
- 目を閉じてまぶたをあたためる
- 充血しているときは目を冷やす
- 頭を動かさず眼球を動かして上下左右を見る
- 目のまわりのツボをやさしく押す
読書や勉強よりも、ゲームの方が、目の筋肉を緊張させる度合いが強いので、長時間画面を見続けることがないようにした方がいいといわれました。
読書や勉強なら1時間、ゲームなら30分やったら、立ち上がって軽く体を動かし、遠くを見るようにするだけでも、身体や目の健康を保つのにいいのだそうです。
スマホで視力が低下しないために
昔はテレビが目に悪いとさかんに言われていました。
今はゲーム機やスマホの方が、影響が大きいのでしょうね。
- 画面が小さい
- 画面に表示される情報量が多い
- 目の近くで使う
- 長時間使いがちである
こんな特徴があるスマホは、使い方に気を付けないと子供の目が悪くなってしまう可能性があるんですね。
時間を決めて使い、こまめに遠くを見るなどして目を休めることが習慣になるよう、声がけをしていきたいものです。