いまの中学生のスマホ所持率ってどれぐらいなんでしょうか。
中学生の子供に
チュー坊
と言われて、どうしようか悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか。
また、スマホデビューの時期は年々、かなりの勢いで低年齢化していて、数年前の情報はあまり参考にならなかったりもします。
できるだけ新しい調査結果を探してみました。
また小学生のスマホ利用について、統計調査の結果だけではなく、自分の子供の周囲では実際どうか、ということをくわしく書いた記事もあります。こちらもぜひお読みください。
小学生のスマホ事情
目次
青少年のインターネット利用環境実態調査とは
内閣府が平成21年度から毎年行っている「青少年のインターネット利用環境実態調査」という調査があります。
2017年2月に、平成28年度の調査結果が発表になっています。
この調査は、インターネットに関する法律を整備するための基礎調査として行われています。
平成28年度は、全国の10歳から17歳の青少年5000人、保護者5000人を対象として、調査が行われました。
調査結果の有効回収数は、青少年が3284人、保護者が3541人であったそうです。
子供のスマホ利用に関して参考になる調査だと思いますので、内容をご紹介したいと思います。
青少年のインターネット利用環境実態調査内閣府
子供に対する調査結果より
スマートフォンの機器の利用率
H26 | H27 | H28 | |
小学生 | 17% | 24% | 27% |
---|---|---|---|
中学生 | 42% | 46% | 52% |
高校生 | 91% | 94% | 95% |
小学生から高校生まで、利用率が増えていますね。
高校生の所持率の高さにはびっくりです…
スマートフォンによるインターネットの利用内容(平成28年度)
1位 | 2位 | 3位 | |
小学生 | ゲーム79% | 動画視聴61% | コミュニケーション47% |
---|---|---|---|
中学生 | コミュニケーション84% | 動画視聴76% | ゲーム72% |
高校生 | コミュニケーション92% | 動画視聴83% | 音楽視聴88% |
コミュニケーションは、LINEが多いと思われます。
中学生に関してさらに4位以下も書いておきます。
情報検索 64%、地図・ナビゲーション 33%、ニュース 32%、電子書籍 11%、ショッピング・オークション 11%
スマートフォンによるインターネットの平均利用時間
H26 | H27 | H28 | |
小学生 | 63分 | 63分 | 70分 |
---|---|---|---|
中学生 | 123分 | 118分 | 124分 |
高校生 | 155分 | 158分 | 170分 |
まったくスマホを使わない人も含めての平均がこんなに高いというのは、驚きです。
想像以上にスマホを長時間使っている子供が多いんですね。
スマートフォンでインターネットを平日1日あたり2時間以上利用する人の割合
H26 | H27 | H28 | |
小学生 | 18% | 17% | 25% |
---|---|---|---|
中学生 | 49% | 48% | 52% |
高校生 | 63% | 67% | 72% |
平日1日あたり2時間以上スマホでインターネットを利用する中学生は全体の半分ほどもいます。
また、平成28年度の高校生の数字を見ると、平日1日あたり2時間以上スマホでインターネットを利用する人が3分の2以上もいるということがわかります。
保護者に対する調査結果より
上記の、子供本人を対象とした調査のほかに、保護者を対象とした調査も行われています。
インターネットを安全に使うために持っている知識
保護者がインターネットを安全に使うためのどんな知識を持っているかという調査結果を見ると、
「知っている」と答えた保護者が多かった項目
- 「出会い系サイトや著作権などの違法情報の問題を知っている」83%
「知っている」と答えた保護者が少なかった項目
- 「クレジットカードの管理などの電子商取引に関する問題を知っている」64%
- 「インターネットの過度の利用に関する問題を知っている」58%
子供のインターネット利用に関する保護者の取り組み
- 「子供のネット利用状況を把握している」34%
- 「フィルタリングを使っている」45%
- 「子供向けの機器等を使わせている」11%
「ネット利用の管理は行っていない」と答えたのは、小学生の保護者3%、中学生の保護者9%、高校生の保護者が19%でした。
家庭内でルールを決めているかという調査
平成28年度の調査で、「インターネットの利用に関する家庭のルールを決めている」と答えた保護者は81%いました。
ところが、「ルールを決めている」と答えた子供本人は65%しかいませんでした。
調査結果のまとめ
高校生では、もうほとんどの子供がスマホを持ち、長時間利用しているようだということがわかります。
そして、中学生、小学生も、スマホを利用する子供の割合、利用時間ともに、増加しています。
中学生がスマホで何をやるのかというと、動画視聴、ゲーム、コミュニケーション(LINE)等です。
携帯ゲーム機などとくらべて、スマホは友達とつながるツールであるという意味合いが強いため、「持たない」という選択をするのが難しくなっているのではないかと思います。
また、保護者への調査結果から、スマホを持たせることによってどんなリスクがあるのか、親にもあまりわからない状況で、子供たちにこんなにもスマホが普及してしまっているのだということが見えてきます。
調査結果から感じたこと
子供にスマホを持たせないという選択が難しいとしたら、親にできることは何でしょうか。
本当にむずかしい問題ですが、ひとつはスマホやインターネットに関する知識をもっと持つことではないかと思います。
知識を持ってうまく活用できれば、スマホやインターネットは、害のあるもの、禁止すべきものではなく、楽しくて便利なものになるはずです。
親がルールを押し付ける、禁止する、フィルタリングするのではなく、親子で一緒に、スマホやインターネットのいい利用方法を学んでいくことができたらいいなと思いました。