中学生の勉強法の基本とノートの選び方

中学生の勉強方法とノートの取り方を解説してみたいと思います。

学習の目的に合わせて、様々なノートの作り方がありますが、ここでは、基本編として、予習・授業・復習という中学生の基本的な学習で使うノートについて考えてみます。

ノートの例の画像も多く使い、できるだけわかりやすく説明することを目指しました。

中学生の方や、中学生のお子さんにアドバイスをしたいと思っている親御さんに読んでいただけたらと思っています。

ノートは何のために取るの?

そもそもノートは何のために取るのかということを確認、理解しておきましょう。

学校で学ぶことを自分の力にするため

まず一つは、学校で学ぶことを、ノートを工夫して取ることによって、きちんと自分の力にするためです。

授業を聞きっぱなしでは、せっかく習ったこともわすれてしまうかもしれません。

先生から教わったこと、教科書に書いてあること、クラスメイトの発言、自分の考え、自分で調べたことなどなど…

ノートに書くことで覚えやすく、忘れにくくなります。

また、ノートを取っておけば、後で何度でも復習することができます。

ノートをきちんと取る習慣を身につけることで、学習効果が高まるのです。

がんばりを評価してもらうため

中学生にとって、ノートを取る大事なもう一つの目的があります。それは、自分の学力やがんばりを、先生に正しく評価してもらうためです。

中学生になると、教科の先生にノートを提出する場合があります。教科の先生によって違いますが、毎週とか、月1回とか、定期的に提出することに決められたりします。

先生は、ノートを見ることでこんなことを確認します。

  • 意欲的に学習に取り組んでいるかどうか。
  • 学習したことを理解できているかどうか。

ノートをきちんと取れているかどうかが、きっちり評価されるのです。

これがいわゆるノート点として、通知表の評価、そして高校受験の際の内申点につながっていきます。

ですから、「自分だけ読めればいい」という考えで雑な字でノートを取るのはNGです。

また、たとえ「ノートを取らなくても、授業をしっかり聞けば完璧に覚えられるし、忘れない」という方も、ノートを評価の対象とする先生の場合、ノートをきちんと取らなくては高く評価してもらえません。

学んだことが自分の力となり、先生にもきちんと評価してもらえるようなノート作りを目指しましょう。

ノートはどんなものを用意するのか

小学生は、国語以外は5mm方眼のノートを使うことが多いですが、中学生はいわゆる大学ノートを使うことが多いです。

大学ノート

横罫線のノートです。B5サイズの大学ノートが一番多く使われます。学校から配られるA4サイズのプリントを切らずに貼ることができるということで、A4サイズのノートも使われるようになっています。

学校の予習、授業、復習で使うノートは、「A罫の大学ノート」「無地」「5㎜方眼」など教科の先生から指定されることが多いとは思いますが、自分で選ぶ場合、迷ったら一般的なB5の大学ノートを使ってみるのがいいと思います。

国語は、横罫の大学ノートを90度回転させて、縦書きとして使う場合と、縦書きのノートを使う場合があります。先生が指定することもあるので、入学後に購入するといいと思います。

横罫のノートのA罫、B罫とは
行の幅の違いによって、A罫(幅7㎜)、B罫(幅6㎜)、C罫(幅5㎜)、U罫(幅8㎜)などがあります。中学生には、幅がやや広めで入手しやすいA罫のノートがおすすめです。

横線だけの罫線ではなく、小さなドットが格子状に印刷されているタイプのノートもあります。

文字を書く位置を揃えたいときや、図形を描くときの目印にすることができます。

このように、横罫の線のほかに、格子状に点線が描かれているタイプです。

ルーズリーフ

横罫等、ノートと同じような用紙を、バインダーに閉じて使います。用紙を必要な枚数だけ持ち歩けばいいので、荷物がかさばりません。

授業中に板書やメモを書いてきた用紙を、家に帰ってから、まめに分類し綴じる作業が必要。これをさぼると、どこに何を書いたかわからなくなります。分類や整理の得意な子や、高校生以上におすすめしたいです。

中学生のノートの取り方・基本編

中学生のノートの取り方には、いろいろな方法があります。

予習用のノート、授業のノート、復習用のノート…

と、各教科ごとに、何冊ものノートを用意する方法もあります。

でもここでは、「予習・授業・復習」で使う基本のノートを各教科1冊ずつ用意することにします。

他に、国語なら漢字や語句を学習するノート、英語なら単語や熟語を学習するノートなど、サブノートとして目的別のノートを作ってもいいと思います。

基本のノートを1冊にする利点

どこに何を勉強したのか、1冊にまとまっているので探しやすい。

これに尽きます。

テスト勉強の時も、この1冊のノートを見直しすればよいことになります。

予習、授業、復習とは何か

さて、ノートに何をどんな風に書くか決める前に、予習、授業、復習とは何かを確認しておきましょう。

予習とは

学校の授業で勉強する予定の部分にあらかじめ目を通します。

理解しにくいところや疑問点をはっきりさせておくのが目的です。

その部分を、授業で集中して聞くようにしたり、質問をしたりすることができます。

予習ではこんな学習をします。

これだけはやっておきたい

  • 教科書を音読する。

余裕が出てきたらここまでやってみよう

  • わからない語句を調べてノートに書いておく。
  • 理解しにくいところ、疑問点をメモしておく。

授業

授業では、集中して先生の話を聞きましょう。

また、自分たちで課題を見つけ、グループで議論するなどクラスメイトと協力して問題を解決する学習(アクティブラーニング)も今後多く行われるようになります。

先生の話を聞きながら、そしてグループディスカッションなどをしながら、授業中にはこんなことをノートに書きます。

これだけは書いておきたい

  • 先生が黒板に書いたこと

余裕が出てきたらこれも書いておこう

  • 先生のお話で大事だと思ったこと
  • クラスメイトの発言で、大事だと思ったこと
  • 自分の考え
  • 後で先生に質問したいと思ったこと。
  • 後で自分で調べてみたいと思ったこと

復習とは

授業で学習したことを、忘れないうちにもう一度確認することです。

また、授業中に覚えきれなかったことを、復習のときに覚えます。

復習ではこんな学習をします。

これだけはやっておきたい

  • 授業中に取ったノートを見直し、大事なところに線を引くなどする。
  • 教科書をもう一度読む。

余裕ができたらこれもやってみよう

  • 授業のノートに要点を書き加えたり、見やすくまとめなおしたりする。図や資料を描いたり、コピーして貼り付けたりする。
  • 授業中にメモしておいた疑問点や、もっとくわしく調べたいと思ったことを、辞書や百科事典、資料集、インターネット等で調べる。
  • 授業でやった問題の類題を解いてみる。
  • 漢字や英単語を覚える。
  • 理社の暗記など。

予習、授業、復習でこれだけはやっておきたいこと

ここで、「少なくともこれだけはやっておきたい」ということをまとめてみます。

予習
・教科書の、次に学習する予定のページを音読する。
授業
・先生の話を集中して聞く。
・黒板に書かれたことをノートに書き写す。
復習
・授業中に取ったノートを見直す。
・教科書をもう一度読む。

中学生の勉強の基本として、これだけはやっておきたいのです。

どうでしょう、これぐらいなら、そんなに時間もかからないですし、できそうな気がするんじゃないでしょうか。

チュー坊

主要5教科、まずはこれをきっちりできるようになろう!

慣れてきて、もうちょっと勉強できそうかな、と思えてきたら、上の「余裕ができたらこれもやってみよう」というところに書いてあることを、一つでも二つでも、追加してみてください。

さて、「予習、授業、復習」として、どんなことをやるのかをまずは書きました。

次のページでは、この「予習、授業、復習」の時に、ノートをどんな風に書くのかを説明します。

参考

中学生の勉強法と基本のノートの取り方